日本の和を感じる民泊|旅行中におすすめの短編小説②【男性作家編】日本の和を感じる民泊|旅行中におすすめの短編小説②【男性作家編】

旅行中におすすめの短編小説②【男性作家編】

一人旅や新幹線の中、寝る前のひとときに…旅行中に読みやすい短編小説【男性作家編】

久しぶりの旅行でリフレッシュしたい時、たまにはスマホから離れてゆっくり読書もおすすめ。そんな、旅のお供に気軽に持って行きたい短編小説を紹介します。 男性作家の短編小説なので、ミステリーやブラックユーモア、コメディなど、くすりと笑えるお話が多め。

にやにや笑いが止まらない…東野圭吾 『歪笑(わいしょう)小説』

ジャンル:ユーモア

著者:東野圭吾(ひがしの けいご)

出版社:集英社文庫/682円

万人向け度 ★★★★★

日本で最も売れているミステリー作家の1人、東野圭吾の作品。小説業界をネタにした、ブラックユーモアが光る短編小説集だ。新米編集者が初接待ゴルフで知った、「伝説の編集者」の仕事ぶりや、自作のドラマ化に舞い上がる作家など、ニヤリと笑える話が多数。東野圭吾の簡潔な文章はとにかく読みやすく、話のテンポもよく、長さも適度で、小説初心者にもおすすめ。シュールな話の中に、時には予想外にホロリとくる話もある。

ぞくっと怖くて切ない話がいっぱい…乙一 「ZOO」

ジャンル:サスペンス・ホラー

著者:乙一(おついち)

出版社:集英社文庫/506円

万人向け度 ★★

ちょっと暗くて切なく、エンターテイメント性が高いのが乙一作品の特徴。でもこの『ZOO1』『ZOO2』の短編集は、グロテスクなシーンも含まれるので万人にはおすすめできない。『ZOO1』の「SEVEN ROOMS」は、謎の犯人に拉致監禁された姉と弟の話だが、気をつけないとトラウマになりそうなレベル。ただ、ページをめくる手が止められないくらい面白い。乙一は文体が軽めで読みやすいため小説初心者にもおすすめだが、本好きにも十分耐えられる独特の世界観を持つ作家。

外国人にもおすすめ!英訳アリ『ハズさない』日本の小説10 の記事はこちらをクリック→

軽妙な王道エンターテインメント…奥田英朗 『イン・ザ・プール』

ジャンル:ユーモア

著者:奥田英朗(おくだ ひでお)

出版社:文春文庫/616円

万人向け度 ★★★★★

ドラマ化もされたエンターテインメント作品で、第四回大藪春彦賞受賞、「このミステリーがすごい! 」で二位。色白で太った精神科医、伊良部一郎が巻き起こす患者とのやりとりは、失笑・爆笑間違いなし。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…さまざまな患者が病院を訪れる。コミカルで軽妙な文章に、テンポよく話は進むので、スキマ時間にもおすすめ。日常を忘れて元気になれる一冊。

『三冠達成』という惹句につられて買わない方がよい…米澤穂信『満願』

ジャンル:ミステリー

著者:米澤穂信(よねざわ ほのぶ)

出版社:新潮文庫/737円

万人向け度 ★★

2015年に「ミステリが読みたい!」(早川書房)、「このミステリーがすごい!」(宝島社)、「週刊文春ミステリーベスト10」(文芸春秋)の国内部門で1位に選ばれ、史上初の3冠を達成した本。これだけ聞くと皆が飛びつきそうだが、あまり万人ウケはしない内容なので、小説初心者にはおすすめしない。
6つのミステリ短編が入っているが、どれもじわじわと不気味な印象で、とにかく濃い話。ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる短編「万灯」は、既視感のない新しい短編を求めている人には特におすすめ。だが決して読後感は良くなく、「面白かった!」と本を閉じられるような類の話ではないので注意が必要だ。

伊坂幸太郎が苦手でも、おすすめできる一冊…伊坂幸太郎『死神の精度』

ジャンル:ユーモア

著者:伊坂幸太郎(いさか こうたろう)

出版社:文春文庫/715円

万人向け度 ★★★★★

クールだが、どこか受け答えがずれている奇妙な死神・千葉がであう人々の人生。表題作は、日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した。)
伊坂幸太郎と言えば、有名作『オーデュボンの祈り』が有名だが、かかしがしゃべるという設定から脱落してしまった人も多いのでは。もってまわった言い回しや独特の世界観が、読み手を選んでしまう伊坂幸太郎だが、この『死神の精度』は万人におすすめできる一冊。死をめぐる連作短編集だが、軽妙な文章で読後感は爽やか。ちょっと頓珍漢な死神・千葉も、魅力的な愛せるキャラクターになっている。

ミステリー玄人読者向けの変化球…綾辻行人『どんどん橋、落ちた』

ジャンル:ミステリー

著者:綾辻行人(あやつじ ゆきと)

出版社:講談社文庫/858円

万人向け度 ★

5つの問題編と解決編に分かれた、ミステリの問題集のような作品。この小説に、社会背景や深い人物像、リアリティなどは一切期待してはいけない。ただ「誰がどうやって殺したのか」というのを、純粋に頭を働かせて推理する。たくさん本を読んできたミステリー通だからこそニヤリとできる場面も多く、また自分の推理で真相を当てられた時の爽快感はクセになる。

みずみずしい文章と軽い読み心地で、クセのない平均点ミステリ…本多孝好『MOMENT』

ジャンル:ドラマ

著者:本多孝好(ほんだ たかよし)

出版社:集英社文庫/594円

万人向け度 ★★★★

病院で掃除のアルバイトをする「僕」が主人公。末期患者が死ぬまでにしておきたいたった一つの願いを、手伝って叶えることになるが…。
設定はありきたりだが、読者にとって入りやすいともいえる。死をめぐる連作短編集だが、よくある感動エピソードに終始せず、ややブラックなオチもつくところは好みが分かれるところだ。ただ、著者独特のみずみずしい文体や、主人公やヒロインの飄々としたキャラクターは魅力があり、シリーズ全体でファンがいるのもうなずける。難解なストーリーではなく、小説全体の雰囲気もスマートなため、小説初心者にもおすすめできる一冊。

 

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