日本の和を感じる民泊|旅行中におすすめの短編小説①【女性作家編】日本の和を感じる民泊|旅行中におすすめの短編小説①【女性作家編】

旅行中におすすめの短編小説①【女性作家編】

電車や待ち時間、プールサイドで…旅行中に読みやすい短編小説【女性作家編】

久しぶりの旅行でリフレッシュしたい時、たまにはスマホから離れてゆっくり読書もおすすめ。そんな、旅のお供に気軽に持って行きたい短編小説を紹介します。
女性作家の短編小説なので、恋愛小説ものやヒューマンドラマ、ファンタジーなど、心あたたまるお話も多め。

外国人にもおすすめ!英訳アリ『ハズさない』日本の小説10 の記事はこちらをクリック→

女子旅行におすすめ短編小説

ほっこり優しく安心感のある短編…有川浩『阪急電車』

ジャンル:恋愛など

著者:有川浩(ありかわ・ひろ)

出版社:幻冬舎文庫/586円

万人向け度 ★★★★

片道15分の阪急電車を舞台に、さまざまな人の人生の断片が描かれる。有川浩らしい軽めの文体で、さくっと読めるのが特徴。恋のはじまりのときめきや、別れの兆し、胸がすくような場面、心が温まるシーン等、どの話も読んでいて安心感がある。万人ウケする、読後感のよい小説。

能力を秘めた魅力的な一族を描く…恩田陸 『光の帝国 常野物語』

ジャンル:ファンタジー

著者:恩田陸(おんだ・りく)

出版社:集英社/545円

万人向け度 ★★★

タイトルはとっつきにくいが、日常シーンが多くて入りやすいファンタジー小説集。膨大な書物を暗記する力や、近い将来を見通す力など、不思議な能力を持つ「常野」の一族の短編集。恩田陸の小説はオチがなくどこか宙ぶらりんの読後感が特徴だが、この『光の帝国』も、一編一編がすべて物語の序章といった『未完結さ』を感じさせる。しかし、常野の一族のそれぞれのキャラクターは非常に魅力的で奥行きがあり、またタイトルの短編は感涙必至。ただ、がっつりとしたエンターテイメントを求める人には物足りなく感じるかも。

軽犯罪を犯してしまう、完璧ではない人たちの人生…山本文緒 『ブラック・ティー』

ジャンル:ヒューマン

著者:山本文緒(やまもと・ふみお)

出版社:角川文庫/572円

万人向け度 ★★★★

「誰だって純真でもなく、賢くもなく、善良でもないが、ただ懸命に生きるだけ」。立ちション、元不倫相手への復讐、借りパクなど、普通の人々がささいな軽犯罪に至る人間模様を描く。少し疲れているときに読むと心にしみわたる一冊。山本文緒の作品は、ややビターな味わいのものが多いが、読後感は重くなくさらりとした語り口なので、男性にもおすすめ。また、売れているエンターテインメント小説にありがちなご都合主義のハッピーエンドではないので、現実主義の人も安心して読める。

二十代では分からない、大人の女性の生き方…森 絵都 『風に舞いあがるビニールシート』

ジャンル:ヒューマン

著者:森絵都(もり・えと)

出版社:文春文庫/660円

万人向け度 ★★

第135回(平成18年度上半期) の直木賞受賞作だが、決して万人向けとは言いにくい。ストーリーは特に盛り上がるわけでもなく、起承転結には乏しい。ただ大人の女性の心情が丁寧に描かれ、お金以外のもののために働くということ、結婚や恋愛でのどっちつかずの感情、地道な生き方への信念など、はっとするような細部やキャラクターが魅力的。二十代の若い子向けではなく、三十代、四十代以降の経験値を積んだ女性にこそ、じんわり響く作品だ。 

ちょっとクセのある恋愛小説集…三浦しをん 『きみはポラリス』

ジャンル:恋愛

著者:三浦しをん(みうら・しおん)

出版社:新潮文庫/693円

万人向け度 ★

表向きは「最強の恋愛小説集」とうたわれてはいるものの、11の短編からなるそれぞれの恋愛は、ちょっと独特でクセ有り。好き嫌いははっきり分かれそうな小説で、ステレオタイプの甘酸っぱい恋愛小説を求める人には不向き。
BL(ボーイズラブ)っぽいものあり、動物目線ありなど、色んな恋愛の形を作者ならではの視点と文章で味わえる。三浦しをんワールドが好きな人にはおすすめ。文章も美しく、ほのぼのと余韻も味わえる一冊だ。

凹んだ時に静かに前向きになれる本…よしもとばなな 『デットエンドの思い出』

ジャンル:ヒューマン

著者:よしもとばなな

出版社:文春文庫/704円

万人向け度 ★★★

「これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです」と著者のよしもとばなな本人が語る短編集。
「キッチン」で有名なよしもとばななといえば、日常の中に超常現象が出てくる小説が多いが、そのテイストが苦手な人でも読みやすい一冊。婚約者に裏切られた主人公など、つらい中でもふとした時に訪れる幸せの瞬間を描く。淡々とした悲しみの中に希望が見える、読後感のよい前向きになれる小説。

入りやすい設定でドラマのような感動を味わえる…辻村深月『ツナグ』

ジャンル:ヒューマン

著者:辻村深月(つじむら・みづき)

出版社:新潮文庫/737円

万人向け度 ★★★★★

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」をめぐる話。
もし身内や親しい人が亡くなっているなら「自分なら誰に会いたいだろうか」と設定にすんなり入り込めるのもポイントが高い。伏線もあって適度にミステリー要素もあり、生と死がもたらす感動もあり、難解さもなくテンポよし、心もあたたまる、とまるで模範解答のような小説。万人ウケはするが、逆に言うとクセがなく、あまり深い考察や手ごたえは得られない。

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