

観光で有名な五重塔って、何県にあるんだっけ?

五重塔は、お寺の形式の一つだから、実は全国にたくさんあるんだよ。

えっ!!知らなかった!
「五重塔」は塔の形式の一つなので、全国にたくさんある

五重塔(ごじゅうのとう)は、その名の通り五重の屋根を持った形の塔で、仏塔の形式の一つ。屋根は下から地(基礎)、水(塔身)、火(笠)、風(請花)、空(宝珠)からなっていて、それぞれが5つの世界を表している。
日本では、全国の寺院や神社などに木造の五重塔があり、その地域の名所になっていることが多い。
有名な五重の塔といえば、世界最古の木造五重塔である法隆寺や、京都府下最古の木造建築である醍醐寺などが国宝になっているほか、上野動物園の構内にある旧寛永寺 の五重塔や、日光東照宮の五重塔などは重要文化財として指定されている。

形式は同じ五重塔だけど、見た目は何が違うの?

よく見ると、屋根の形や大きさなんかがけっこう違うよ。
五重塔の屋根の角度に注目!逓減(ていげん)率が違う

普通の五重塔は、一番地面に近い下の屋根から、一番上の5重目へ向けて屋根の出が次第に小さくなる(=逓減)のですが、五重塔の中には、奈良県の室生寺(むろうじ)のように、屋根の逓減率が低く、1重目と5重目の屋根の大きさがあまり変わらないものもあります。
また、五重塔の屋根の出が深かったり、厚みがあったりなど、同じ五重塔というくくりでも、見た目にそれぞれ違いがあります。

でも五重塔で、なんといっても一番分かりやすい違いは「高さ」です!
全国で一番小さい五重塔の高さは16メートルくらい

屋根が五重になっているという特徴は共通していますが、全国にある五重塔はそれぞれ高さがバラバラ。五重塔=「五階建て」というイメージとはまったく違うのです。
国宝・重要文化財に指定された木造の五重塔で、屋外にあるもので日本最小なのは、奈良県の室生寺(むろうじ)。高さは16メートルちょっとなので、ビル4階建てくらいの高さです。日本最小の五重塔とは知らずに、室生寺を観光名所として訪れた人は「五重塔って思ったより小さいな!」と感じるほどのサイズ感です。

じゃあ逆に、日本で一番高い五重塔ってどれくらい?
日本の五重塔、高さランキング!ベスト3はどれ?
第3位は京都の法観寺で高さ46メートル

日本で3番目に高い五重塔は、京都市東山区にある寺院「法観寺」。街中に堂々とそびえ立っている姿は、京都好きなら一度は目にしたことがあるのでは。この五重塔は通称「八坂の塔」と呼ばれていて、周辺のランドマークになっています。
高さは46メートルで、純和様、本瓦葺の建築。日本で第3位の高さです。

この八坂の塔は、一般人が塔の内部に入って、2層目まで観光できる、日本唯一の重要文化財指定の五重塔だよ!
第2位は奈良の興福寺で高さ50.1メートル

第2位は、奈良県にある興福寺(こうふくじ)の五重塔です。本瓦葺の三間五重塔婆で、高さはなんと50.1メートル!
興福寺は日本史の教科書に必ず出てくる藤原鎌足ゆかりの寺院で、藤原氏の氏寺であり、古代から中世にかけて強大な勢力を誇りました。「古都奈良の文化財」の一部として世界遺産に登録されており、観光客にも人気のスポットです。

いよいよ第1位!日本で一番高い五重塔って?
第1位は京都の東寺で高さ54.8メートル

第1位は、京都の有名な観光名所でもあり、国宝でもある「東寺(とうじ)」。新幹線の窓からも見える、京都のシンボルともいえる存在です。高さ54.8メートルで、木造塔としては日本一の高さ。
五重塔は826年、弘法大師空海が工事に着手。内部には、空海が唐から持ち帰った仏舎利がおさめられています。

東寺の五重塔は、雷などで4回焼失したけど、そのたびに、空海と同じように多くの僧が奔走して再建を果たしたんだよ。
五重塔の高さ比較、まとめ

日本の五重塔の高さを比べたら、1位は東寺、2位は興福寺、3位は法観寺、という結果でした。どれも一度は聞いたことのある観光スポットなのでは。

ちなみに、五重塔のレプリカのような木造の塔を見つけたよ!

すごいですね、これ!値段の方もかなりの衝撃…。
玄関とかに飾っておきたいですね~!

五重塔の実物は、コロナが落ち着いたら、観光で実際に見てみたいよね!

ちなみに、外出できない今は、五重塔をナノブロックのおもちゃで作ってみるのも楽しいですよ!